12月のチラシです。
12月、スープの日はお休みです。
次回は1月23日土曜日です。
Author Archives: satachi
アトリエにぬか床が仲間入り!!
とうとうアトリエにぬか床が仲間入りしました。
これから参加してくれる人の手で育てていきたいと思います。
ぬかは大家さんのおうちからすりたてをいただいたので、より菌がついていることを期待していらずに生で使いました。
ぬかをさわってみると、ねんどとも土ともちがった感触です。
ぬかは何でできている?という質問に、木くずかな〜?という答えも。
確かに、軽さは木くずにちかいですね。
それに沸騰した塩水をさましたものを加えこねこね、こねこね。
面白いね。
昆布とあかとうがらしもいれて、少し置いてからその日収穫したにんじんとだいこんの皮と葉っぱを捨て漬けしました。
今は温度が低いので、ぬか床が発酵して完成するまで少し時間がかかります。
つくったぬか床は毎日かき混ぜます。
それは、ぬか床の中には良い菌と悪い菌がとても微妙なバランスで入っているからです。
良い菌は空気が大好きで、悪い菌は空気がきらいなので、毎日かき混ぜて空気を入れることでそのバランスを保ち続けるのです。
手入れをおこたると、悪い菌の方が増えてしまってぬか床にカビが生えたり、悪くなってしまいます。
つくってみて、アトリエはぬか床みたいでありたいなと思いました。
ひとりひとり毎日できるだけ良いところが多くでてきますように、でも良くないと感じるところも排除しません、ただ気持ちよく過ごせるようにバランスがとれていますように。
ものを育てたり、つくったり、何かをただ丁寧に見つめたりすることだって、そんなバランスをとるお手伝いになると思うのです。
便利になった世の中は、その分いろいろなことができるから忙しいです。
ぬか床を毎日かきまぜるのが難しいくらい忙しいのです。
それは本当は人にとっても生きにくいのかもしれないですね。
アトリエに来た人は、どうぞぬか床をかき回してみて下さいね。
だいこんとにんじんの収穫
だいこんとにんじんを収穫しました。
お盆の後に蒔いたにんじんはとても大きく育っていました。
初めはあんなに細かったのに・・・と、過程をみてきていると感動します。
全部ぬいて、凍みないように穴を掘った土の下にうめました。
掘り出して少しずつ食べます。
だいこんは太くなったものと、まだ細いものがありました。
太いものは収穫して食べます。
細いものはまだこれからでも太るというので、地面からでているところが凍みないように土をかぶせておきました。
にんじんやだいこん、土にうめる方法を聞いてみると、葉っぱを落として逆さにうめる、葉っぱがついたままたてにうめる、ねかせてうめる、いろいろのようです。
それぞれの理由や利点はわかりませんでしたが、枯れるまで葉っぱは食べられるよう、つけたままうめてみました。
今後調べていきたいと思います。
レタスにビニールトンネルをかける
落ち葉を集める
秋も深まり、公園や街ではケヤキやサクラ、イチョウなどが盛んに木の葉を降らせています。
サクラやイチョウははっとするほど美しい色ですが、落ち葉は都会では厄介者でもあるようです。
降り積もる落ち葉を集めてどれだけもらってきても誰にも文句はいわれません。
木々が全部の葉っぱを落とすまで、少しずつ集めて、来年の春に畑の土をやわらかく豊かにしてくれる腐葉土をつくります。
落ち葉を観察しながら、ゆっくりと楽しんで集めましょう。
街の落ち葉を集めていると、アトリエの畑は、天水桶といい「都市型」の農園だということに気がつきます。
公園で落ち葉を集めていると、いろいろな人が教えてくれます。
「イチョウは油分が多くて分解しにくいから腐葉土にはむかないそうですよ」
「若い腐葉土は菊の葉っぱの下の方を赤くしてしまいますよ」
「腐葉土にはケヤキの葉が小さくて好まれるようですね」
こうしている間にも、森ではきっと、静かに落ち葉が降り積もって循環が繰り返されているのでしょう。
かぼちゃ、収穫後
お店で売っているかぼちゃはどれも同じくおいしそうですね。
アトリエの畑では今年3本の苗から大小12個のかぼちゃがとれました。
収穫後、少し置くとかぼちゃのデンプンは糖分に変わり甘くなります。
収穫したかぼちゃもしばらく置いておきました。
すると、小さい2個のかぼちゃからは小さい白い虫が小さな小さな穴を通って飛び出してきました。
この白い虫、カボチャミバエの幼虫のようです。
たくさんいて、すごいジャンプ力なので、ちょっとびっくりしてしまいます。
それから小さいかぼちゃ1個は保存している間にしわしわになってきました。
小さいかぼちゃ2個は切ってみると腐ってしまっていました。
大きくて甘いかぼちゃが1個、小さくて甘くないかぼちゃが1個。
甘くないのは煮た後にサラダにして食べました。
残りはどうでしょうか。
全部がおいしいかぼちゃにはなりませんでしたが、どきどきしながら切ってみるのは楽しいですね。
いちじくを収穫する
畑のすみに、大きくて立派ないちじくの木が生えています。
今年大家さんのご好意で、いちじくの実の収穫をさせていただきました。
柿の木などと違い、いちじくの実はいっせいには熟しません。
少しずつ熟していくので、何回かに分けて収穫することができます。
熟してくると、黄緑色で固かった実は赤むらさきがかり、木のまわりの空気がほんのりといちじくの良い香りとなります。
いちじくの木の枝は独特の生え方をしており、大きい木は、葉をかき分け入っていくと中は薄暗いジャングルのようです。
そこにいるだけでドキドキします。
黒と黄色の配色のカミキリムシが枝にいてビックリします。
注意深く熟した実を取ります。
最初は見分けるのがうまくいきませんが、何度かする収穫するうちに、熟した実を選んでとるのが上手になります。
収穫したいちじくは、30分くらいで簡単にできるジャムにて食べました。
いちじくは生で食べるとやさしい甘さと香りがしますが、煮るといちじく独特の良い香りが強くなります。
できたジャムはとてもきれいな色でした。
大家さん、貴重な体験をさせていただきありがとうございました。
11月のチラシ
10月のスープの日
10月24日(土)のスープの日のスープは「焼き芋のスープ」でした。
焼き芋と、おいしいクリームだけでつくられたスープは、焼き芋よりも少し薄いクリーム色をしています。
名前から想像できる通りに、とても濃厚なのに優しい甘さで身も心もほっこりするスープでした。
今回のコラムにあるように、焼き芋をつくるためにもそのサツマイモに適した甘みを引き出す火の通し方が行われたのだろうと思うと、その甘さも貴重なものなのだと感じます。
佐藤シェフの今月のコラム7
「食品の組み合わせについて」
お料理を作るとき、メニューを考えてから食材を買う場合と、食材からメニューを考える場合があります。食材から料理を考える場合、どのように組み合わせを考えているでしょうか?
スープの日のスープは食材から考えられています。例えば、先月はコラムのテーマが「発酵」だったので、パンを入れたスープにしよう考えるところから始まりました。パンはスープに香りととろみをつけるために使います。それでは野菜は今が旬のネギとジャガイモにしようか、それを塩とお水だけでスープにした場合、味にインパクトをつけるためには何を入れようか?ということでオリーブオイルにベーコン、鶏肉の香りをじっくり移し、そこにタイムを入れて香りづけをしよう、という具合に決まりました。
昔は親子丼やカツ丼にはたまねぎ、のような組み合わせのセオリーがありましたが、野菜が品種改良されて変わってきているので、今はセオリー通りだけではなく広がりがでてきています。以前ヨーロッパでは煮込んで使われていた野菜でも、品種改良されたものはそれほど煮込まなくても良くなっていたりもします。食材の変化だけでなく、働く人間がグローバル化し始めたときから、例えば生で食べる習慣がなかったところに、そうするための下処理の技術がもたらされ、生食文化の融合によっておこった変化もありました。組み合わせや調理法は、その食材がどのような特徴を持っているかで流動的に決まってくるのです。
その特徴を見分けるためには、まず生で食べてみること、生で食べられない場合はシンプルに火を通して食べその食材を知ることです。そこから組み合わせや調理法を考えるのは経験も必要です。まずはいろいろな料理を食べてみた経験、本や雑誌も、食材の特徴を知り、生かすための情報源となります。さらには、実際に野菜を作っている農家の方々に教えてもらうこともたくさんあります。
スープの日のスープは、お店で出すのとは違い、一旦わたしの手を離れるため、後からどのように火を入れてもいいように作っていますが、お店で出す場合、組み合わせだけでなく、スープにパセリをただ刻んでのせるのではなく、特殊な方法でパセリの風味をオイルに移してたらすなどのように、より手間をかけおいしさを引き出す工夫をしています。