2017年1月のチラシです。
2016年12月はみそを仕込みました。
みその仕込みについて詳しくは、「アトリエプログラムみそをつくる」をご覧下さい。
Author Archives: satachi
12月のチラシ
12月のチラシは2枚です。
最終回となるスープの日に、参加者の心に残ったスープを伺いました。
アトリエプログラムでは、そらまめぶとんの綿入れや、工作を行いました。
11月のスープ
スープの日最終回の11月のスープは、「じゃがいもと仙台曲がりネギのスープ」でした。
見た目はクリームシチューみたいですが、食べてみるととてもすっきりしています。
通常スープはとろみがでないようにつくるそうですが、これは寒い季節に温まるようにと、ジャガイモと仙台曲がりネギをとろみがでるようにジューサーにどんどんかけてとろみをだしたのだそうです。
中にはベーコンや野菜、きのこが入っていて栄養も満点、身も心も温まるスープなのでした。
コラムにあるように、常に季節や食べる相手を思って毎回つくっていただいていたスープ。
そのスープを通して、たくさんの大切なことを教えていただきました。
スープの日は終了しますが、これからも佐藤シェフに教えていただく機会があると思います。
どうぞお楽しみに。
ほんの一部ですが、参加して下さった方々の心に残ったスープを12月のチラシでご紹介しています。
そちらも合わせてご覧下さい。
佐藤シェフのコラム 18
「最終回のコラム」
今月でスープの日が終わるため、コラムも今回で最終回となります。コラムの回数とおなじだけ、今まで18のスープを作ってきました。食材の組み合わせだけでなく、沸かし方、炒め方ひとつでがらっと変わるスープは無数にできるものですが、「スープの日」のためのスープで心がけたのは旬の食材を取り入れること、例えば和風のだしなどはつかわないなど、なるべくフランス料理という概念をくずさないことです。そしてわたしの手を離れてもおいしく食べてもらえること、こどもたちが食べるということや、コラムとの関係、室内か、畑かというスープの日が行われる場所なども考えて作りました。
わたしのお店ではコースを食べるというのが前提なので、ほとんど大人のお客様を相手にしております。「スープの日」のスープをつくることは、そういう面ではお店の料理とは違い、自分の子どもたちのためにつくる料理のようでした。わたしは毎週日曜日、子どもと一緒にごはんをつくります。餃子を包んだり、パン粉をつけたり、子どもができることを取り入れて行います。小学生になってからは包丁など道具や食材はプロの使うものと同じものを使っています。その中では道具の危なさや、「食べものをつくるということは人の命をあずかるんだよ」ということや、「後片付けまでやって料理なんだよ」、などということも知ってもらいたいと思っているからです。わたしにとって一緒に料理をすることは子どもたちとコミュニケーションをとることなのです。
お店の料理と、子どもとの料理や「スープの日」のスープ、条件が違うのでそれぞれ違いはありますが、自分の考えをしっかりともっていながら、相手のことを考えてつくる、という点では共通しています。それは本物とは何か?ということでもあります。フランス人が小さい頃から食べている料理が本当のフランス料理だとしても、日本人の口に合わない場合があるかもしれません。同じ日本でも東京や京都でも違いがあります。そういう場所で全く好みに合わないものをこれが本物だから、と主張することは、お客様を無視して無理強いすることになってしまいます。その土地、お店の形態やお客様に合ったものを料理人が自分で考え最善をつくした料理をお出しできることがプロであり大切なことなのだと思うのです。
それは子どもを育てることと同じなのかもしれません。子育てや教育論というものはたくさんありますが、どれか正解があるというわけではなく、それが自分の子どもにとって合っているか?親の自己満足でないか?ということを子どもを良く見て親が自分で判断することが一番大切だからです。
いっしょにはたけ・落ち葉ふみ
「いっしょにはたけ」はまたお天気に恵まれ、畑に使う腐葉土をつくるための落ち葉をふみふみしました。
箱は2歳の子がちょうど良い高さです。
たくさんの落ち葉にうまりながら存分に遊びます。
森で遊ぶのとも少し違う、畑ならではの落ち葉遊びです。
いっしょにはたけ
10月から始まったプレ企画「いっしょにはたけ」では秋の終わりの畑をのんびりと楽しんでいます。
11月第3月曜日は腐葉土をつくるために落ち葉を踏む予定です。
でも何もしないでゆっくりとお茶を飲んだり、歩いたり、その季節のその時の天候を充分に感じるだけでいいのです。
ぜひ赤ちゃんとご参加下さい。
11月のチラシ
11月のチラシは2枚です。
10月は市バスに乗って、夏に絵を描いたシンコを食べに仙台市宮城野区幸町の「鮨の遊彩」さんに行きました。
「鮨の遊彩」さんの親方のインタビューもぜひご覧下さい。
10月のスープ
10月のスープは塩漬け豚と白菜のポトフでした。
一週間塩漬けされた豚肉は、ゆっくりと火を通されるので、切ってみると自然のピンク色をしています。
形がくずれないように紐でしばられた白菜と豚肉のかたまりをみんなでシェアして食べるのだそうです。
アクセントに、塩や粒マスタードを添えていただきます。
そのスープは澄んでさっぱりとしていて、自分でつくるポトフとは全然違います。
今回は人数が少なかったので、大人のおいしいスープの日としました。
畑で間引いた白菜、ちぢみ菜、にんじん、大根を熱湯にさっとくぐらせ、サラダでいただきました。
ドレッシングは油と酢、塩、こしょうのシンプルなものですが、にんじんの葉や大根の葉といったくせの強い野菜をひきたててくれてとてもおいしくいただきました。
次回でスープの日とこらむは最終回となります。
佐藤シェフのコラム 17
「秋の食材」
5月に「春の食材」というコラムを書きましたが、今回は「秋の食材」について書いてみます。
皆さんは「ジビエ」という言葉を知っていますか?これはフランス語で狩猟で捕った天然の鳥獣をさします。例えば、鹿、猪、ヤマシギ、ヤマウズラ、カモ、ハト、ライチョウ、ウサギなどは有名です。ジビエを使った料理はフランスの伝統的な料理ですが、ジビエの旬が秋から冬なのです。元々天然の動物の肉は脂肪が少ない肉ですが、秋は冬に向けて一番脂がのる時期だからです。それらの肉は通常ねかせてから調理されます。鳥なら羽、ウサギなら毛がついたままぶらさげられ、風にあてたりして熟成させます。
天然のものなので、捕り方によっても肉の品質が変わります。散弾銃の玉がうちこまれたものは腐敗が早いため、あみなどで傷つけずに捕まえたものは価値が高くなったりします。
日本ではあまりなじみがないかもしれませんが、またぎ料理にちかいのかもしれません。人間に育てられた肉よりも脂肪分が少なくぱさつきやすいため、火がしっかり通ったレアで調理されるのが普通ですが、煮込んだり焼いたり、内臓をソースにしたりします。ジビエの肉は貴重で高級食材のため、それを料理にすると高価なものになりまが、肉の保存の仕方、熟成の具合、火の通し方、スパイスやソースどれもその料理人によって全然違うため、料理人冥利につきる食材なのです。
食育ではよく命をいただくといいますが、同じ動物の肉をいただくとしても、家畜と野生動物ではこれだけの違いがあり、ただ空腹を満たすだけではなくおいしく料理するということは人間の知恵を絞った大切な文化なのです。
わたしのお店ではいいものが入ったり、ジビエがお好きなお客様がいればお出ししたりします。今年の秋は例年になく急に冷え込んだり、暑くなったりと気温が不安定で、なかなか煮込みなどのメニューを考えるのが難しいのですが、これから冬に向けてお店の料理も変化していきます。
プレ企画「いっしょにはたけ」はじまります
10月から、プレ企画として半年間の「いっしょにはたけ」はじまります。
詳しいことはご連絡ください。
小さいお子さんとじっくりと畑を観察してみましょう。
『プレ企画 いっしょにはたけ 10月〜3月コース』
日:毎月第1、第3月曜日(全12回)(チラシに全10回とありますが誤りです)
時:午前10時〜11時
場所:アトリエの畑
料金:チケット制
一組12回分6,000円(チラシに5,000円とありますが誤りです)
大人と幼児はお茶とおやつ付き
年齢:0歳〜の親子ひと家族を1組みとします
*10月のみ第3、第4月曜日になります
*雨の場合どうするかは毎回ご連絡いたします
*お車でおいでの方は事前にお知らせ下さい。
*キャンセルの場合は当日の朝までにお知らせ下さい。キャンセルにより3月にチケットが余った場合はその分の返金をいたします。
*離乳食のお子さんは飲み物、おやつをご持参下さい
*外遊びについての疑問点や心配点がございましたら何でもご相談下さい
10月のチラシ
10月のチラシは2枚です。
スープとコラム、スープの日に作ったかぼちゃの丸焼きなどについてのvol.29と、いよいよ本格的な陶芸となったねんどのプログラムのその4、その5の様子、畑マンガのvol.30です。
9月のスープ
9月のスープはバターナッツ・スカッシュかぼちゃのクリームスープです。
バターナッツ・スカッシュは昔は手に入らず頼んで作ってもらっていたそうですが、今は直売所などでよく見かけるようになったそうです。
スープにするのに適したかぼちゃということですが、その通り、とてもなめらかな舌触り、やさしい甘さで、身も心もほっとするスープでした。
あっというまになくなってしまいました。
佐藤シェフのコラム 16
「責任をもつこと」
わたしには娘がふたりいますが、大きくなっても一緒にスポーツをしたいと思い、上の子が小さいころにわたしがやっていたテニスを習わせました。しかし、娘が小学3年生になったときに、テニスをやめたいと言われました。理由を聞いたところ、「本当はわたしはやりたくなかった。」ということでした。わたしはその時に、自分でやりたいという気持ちで始めなければ、どこまでいっても親や自分以外の人に責任転嫁ができ、逃げ場があるのだということに気がつきました。それからは、こどもに何をやりたいかを考えさせ、決定も本人にさせることにしています。そのひとつとして、夜に次の日にやることを自分で決めて書きとめさせ、それをわたしが帰宅後に見るということを続けています。計画がたてられないときや、実行できなかったときは、なぜできなかったのかを本人の責任のもとに考えます。また大きいことを決めるときや迷っているときには、判断する材料をたくさん探すことを手伝います。そして、どのような判断をしたとしても、間違っていてもいい、やってみてだめだったらまた次を考えなさい、という気持ちで見守っています。
十人の親がいれば、十人の教育方針があって当然です。わたしがこのように考えるのは、シンガポールで日本とは違う文化の教育をみてきたこともありますが、料理人として下の人達をまとめる、経営者と話し合いをする、若い人に教えるなど、様々な立場で発言をする機会がたくさんあったからかもしれません。立場がたくさんあるからこそ、どんな場合も同じ発言を責任を持ってするよう常に心がけてきたからです。
今は大人でも「しょうがない」で片付け責任をとらない人が多くなったように思います。以前にも書きましたが、失敗を恐れる風潮や、直接の会話ではなくメールなど、少しでも自分にダメージがないように生きられるように社会が変わってきたのかも知れません。
それでも、娘や若い人には、将来を自分の力で決めていくために、日頃から責任をもつことについてきちんと考えてほしいと思っています。親や大人にできることは、失敗から守ることではなく、たくさんの失敗をさせてあげられることなのですから。