「畑におじゃましまーす! 第3週目」
気温も湿度も高くなって畑の緑があざやかです。
アトリエの土はふかふかで、長ぐつで歩くのがむずかしかったです。
天水桶の水も順調で本当にたのもしいです。
ジャガイモは土の下で大きくなっているかしら・・・
トマトはこれからいっせいに赤くなるのかな。
とうもろこしは大分ふとくなってきた。
かぼちゃのつるもつるつるのびてどこまで行くのだろう。
雨あがりの畑は、土も虫も草も、野菜も、鳥も、みんな光っているのがうれしいです。
7月1日から7月20日まで、アトリエ担当の佐立が個展で愛知県名古屋市に滞在して不在のため、畑はさくまいずみさん(造形家)が管理してくれていました。
「いずみ日記」は、その間にさくまいずみさんが観察してくれた畑の様子です。
畑のやさい、むし、どうぶつをとてもやさしい視点で見つめてくれました。
「畑におじゃましまーす! 第1週目」
畑の土にふれるのは子供の頃以来でドキドキします・・・
アトリエの畑はのびのび気持ち良さそうです。
ピーマンの実はほんの数分でグンッと大きくなった?と感じるくらいです。
収穫してそのまま生で食べてみました。
へたもたねもやわらかです。
途中、野菜の葉っぱの油虫が心配でしたが、五野井さんがストチューをふきつけてくれたので気にならなくなりました。
虫さんはからいのが苦手なのかしら?
*ストチュー:酢と焼酎に、ニンニクの絞り汁、唐辛子を加えた液
今月はブロッコリーの冷製クリームスープです。
トッピングはゆでたブロッコリーに塩とオリーブオイルで味付けしたものです。
クリーミーな中にしっかりとブロッコリーの香りがするスープに、トッピングのオリーブオイルが合わさると、香りが複雑になり、味わいも奥深いものになることにびっくりします。
素材と素材の出会いのすばらしさを感じるスープでした。
佐藤シェフの今月のコラム3
「フランス料理とは?」
日本に和食があるように、フランスにはフランス料理があります。
フランスといっても広いので、その地域によってずいぶん違いはありますが、酪農の盛んな内陸のバターやクリーム、南部の地中海沿岸でとれるオリーブなどその土地のものを使用した独特のソースが特徴的です。
わたしが初めてフランス料理を食べたのは小学2年生の時に、父にホテルのレストランに連れて行ってもらったときです。当時、フランス料理はホテルで食べるものというイメージでした。
わたしは塩釜で生まれ、おいしい魚介類は食べていましたが、そのとき食べた、やわらかくてあたたかいホタテ貝のムースのおいしさにとてもびっくりしました。
それ以来、ずっとフランス料理人になりたいと思ってきました。
料理は土地や文化と深く結びついているものです。
フランス料理も時代の変化や、作られる場所、料理人ひとりひとりの特徴によって様々に発展していますが、ベースとなる部分を知ることは、その場所や歴史を知ることにもなりそうですね。
タマネギは苗で冬を越すため、今年はアトリエではたまねぎは収穫できませんでしたが、ちょうど旬なので新タマネギの冷たいクリームスープです。
なんのスープか考えながら味わったのですが、なかなかわからないくらい甘くて、タマネギが苦手なこどもでも大丈夫でした。
今月のスープの日はちょうど天水桶の小屋を建てる日と重なったため、外で敷物をしいてみんなでお昼を食べながらとなりました。
5月にしては夏のように暑い日だったので、働いた後のよく冷えたスープはまた格別においしく感じました。
佐藤シェフの今月のコラム2
「料理の味わい方」
皆さんは料理をどう味わっていますか?
食育で味覚を育てるなどといわれるように、味覚というものは個人的なものではありますが、ふつうは料理を食べてみて、直感的に「おいしい」などと感じることでしょう。
もうひとつは「これは何だろう?」と考えて味わうこともあります。
料理人は食べ物のいろいろな面を引き出すのが上手です。
例えば嫌いな食べ物を、うまく隠すこともできます。
切り方を変えたり、熱の加え方を変えたり、他のものと組み合わせたり、調味料ひとつでも、いつも嫌だと思っていた素材が大変身、なんてこともできてしまいます。
何でおいしいのだろうと考えながら、温かいものは温かく、冷たいものは冷たいうちに、その料理にちょうどいい温度で味わってみてください。