7月のスープの日

By | 2015-08-04

今月は仙台は雨が少なく暑い日が続きました。
いよいよ畑は夏野菜の収穫が始まります。

だから、今月のスープは「夏野菜のガスパチョ」です。
ガスパチョはスペインの郷土料理で飲むサラダといわれています。
なぜかというとお野菜だけでお水を使っていないからです。

今回はトマトやタマネギ、キュウリやバジルなどのやさいに塩とシェリービネガーをふり、丸一日置いて、野菜からたくさんの水分がでたところでスープにしてくれました。

スープの上には、キュウリ、タマネギ、コリンキーと、クルトンをのせて、たくさんの野菜と少しの酸味、エキストラバージンオリーブオイルの香りが暑い日に疲れた体を元気にしてくれます。

7月スープの日

佐藤シェフの今月のコラム4
「コース料理とは」
 フランス料理にも和食にもお料理が順番にでてくるコース料理があります。どうしてなのでしょう?それは料理をひとりひとりに合わせて一番おいしく食べてもらうための仕組みなのです。
 料理人は旬の食材を良い調理方法で料理し、お客さんのおなかをいっぱいにしてあげたい、と思っています。そのために、今おなかはぺこぺこなのか、それともあまりすいていないのか?好きなものは?きらいなものは?そんなことを、サービスの人(料理を持ってきてくれる人)に聞いてもらったり、食べ進み具合をみたりして、その人に最も良い状態で食事を楽しんでもらおうと考えています。
 コースの中身は、おすすめする食材を使ったお任せのみのお店もあれば、食前酒をのみながらゆっくりと前菜、メイン、デザートをメニューを見ながら決めてもらうようなお店まで、そこの料理人の考え方によって様々です。アメリカのコースは、たとえば前菜にパスタ、メインに肉、または前菜に肉、メインにパスタなどもありとても自由です。日本では前菜の次にスープがでてくることがありますが、最近ではスープをださないお店が増えています。フランス料理の前菜でスープがえらべるならば、それは貝やお魚、お肉が入ったとても豪華なスープです。
 ところでみなさんは、コースではなくアラカルト(お客さんがメニューの中から好きな料理を選び組み立てる)のとき、自分で考えることはできますか?
 手の込んだ料理に限らず、空腹だけでなく体と心を満たすため、その季節に何をどのように食べるのかを考えることは結構難しく手間がかかることで、忙しい現代では省略されて雑になってしまっている部分のひとつではないでしょうか?