Monthly Archives: 8月 2016

8月のチラシ

8月のチラシは2枚です。
「はらのまちできく」アトリエと畑を貸して下さっている、原町本通りに住んで12代目の大家さんへのインタビューも載っています。

チラシvol.9

チラシvol.24

7月のスープの日

7月スープ

7月のスープはガスパチョでした。
トマト、タマネギ、きゅうり、にんにく、バジルを塩とシェリービネガーを入れて一晩置き、野菜からでた水分だけでつくられたスープです。
昨年7月にも登場した暑いときに元気になる「のむサラダ」です。

トッピングは目にも涼しいトマトのジュレと、コリンキー、きゅうり、紫タマネギ、クルトンでした。色も美しく食感が良い夏野菜と、クルトンの食感が酸味のあるスープを引き立てます。
大人は黒こしょうもかけていただきました。

トマトのジュレ
トマトのジュレ

佐藤シェフの今月のコラム 15

 8月は夏の長期休暇のためにスープの日はお休みとなります。休暇といえば、昔はいろいろなことを吸収したくて様々な国へ行きました。エアチケットのみで、宿や目的地は決めずに行きます。例えばフランスのシャルル・ド・ゴール空港について、国内線でニースに行き、さて左へ行けばスペイン、右へ行けばモナコ、イタリアだけれど、どうするか、という具合に行き先を決めたりしていました。バスや、レンタカー、東南アジアではレンタルバイクを借りて移動します。危険な地域では前もって宿をとることもありましたが、基本的にはそうした旅をしていました。
 フランス料理人を志していながら、心ならずもシンガポールの大使館の料理長になったことから、1年間は休暇と言えばヨーロッパばかり行きました。高級な料理店を何ヶ月も前から予約して行ったりしていたのです。
 しかし、1年後、それではシンガポールにいる意味がない、そんなふうに過ごして自分のために何になるのだろう、と気がつきました。ひとつは、シンガポールで一緒に働いていた和食の料理人が、現地のものには目も向けず、これがないからだめだ、これがなければ作れない、と言っている姿を見たことが反面教師となったことと、シンガポールを訪れるバックパッカーの人たちが現地のローカルフードを食べ話すことを聞いた時にそういうことも大事だと気がついたのです。
 料理の本質とは、お金持ちの人だけが食べる料理ではなく、小さい頃から食べているもの、伝統的な料理、日常の中、まさに、衣食住の食なのです。それからは、東南アジアの国々をまわり現地のものを食べ、ヨーロッパに行っても有名な店ばかりではなく、街の食堂で食べ、同時にその国や地域の文化をたくさん見てきました。犬肉やあひるのくちばしなどなんでも食べましたが、孵化した鳥が入っているたまごだけはにおいでどうしても食べることができませんでした。
 今思えば若くやとわれていたころは向上心のかたまりで、長期休暇はとにかく様々なことを体験してきました。オーナーシェフとなった今は普段の休みも仕事があることが多く、家族や子どもを持ったことでも休暇の意味は変わってきましたが、なおさら年に2回の長期休暇は充電期間となるので、働くのと同じくらいお休みをとるということを大切だと考えています。