2013年8月12日(月)~8月22日(木) 石巻四次元横丁 公開制作(宮城県石巻市)
2013年23日(金)~9月8日(日) 展覧会
石巻の建物、炭、石こう、マットメディウム、パネル 273.0×240.8cm
「石巻四次元横丁」展示におけるステートメント
わたしは震災から2年半になろうとする石巻の街で、「石巻四次元横丁」に参加しその一環として作品を発表するにあたり、今この場所で、美術とはなにか、石巻の人に何をみてもらいたいかを考えました。
展示場所は、街の中のまだ多くの場所がそうであるような、津波の後に泥出しをし、壁だけを打ち直した状態の店舗跡をお借りしました。
その中に外側はベニヤを貼ったままで、内側の壁と天井を炭と石こうでつくった平面のパネルで覆った小屋を作りました。外側は今の石巻のリアル=ノンフィクションの部分、内側はフィクションの世界をあらわしています。
わたしは、人は現実を直視しようとしながら、その頭の中では個人個人のフィクション、物語の力を借りてつじつまを合わせてなんとか日々を乗り切るものなのではないだろうかと思います。
平面で覆われたフィクションの空間に立ちながら、同時にノンフィクションに存在している、そういうことを感じてもらえるような作品をつくりたいと思います。
2013.8
写真撮影:古里裕美