かけら
かけら

2020年春コロナ禍での休校中、主催するアトリエの子ども達と一緒によく畑でかけらをひろい集めていた。ゆっくり歩きながら目をこらすと、ガラスのかけら、陶器のかけら、ひとつひとつ形がちがう古いおはじき、古いビー玉などがあり、どれも宝物のようだった。子どもが欲しがればすべてあげていたけれど、それを後で子ども達の親が捨てていたことを知る。価値とは人によって違うものだン何が合理的かどうかも同じように異なるのかもしれない。

「でね この間から 疑問に思ってんだけど この石、この辺にゴロゴロしている石と同じにみえるんだけどな」
「この川原で拾ったものです」
「エへへへ やっぱり! で 売れるの?」
「……… ………」
つげ義春著『無能の人・日々の戯れ』 新潮文庫刊

撮影:小岩勉