11月のスープの日

By | 2015-12-01

11月スープ

11月28日土曜日のスープの日は、キクイモのクリームスープでした。

きくいも

キクイモ、あまりスーパーではみかけません。
菊のような花が咲くのでキクイモだそうです。
見た目はショウガのようです。
味もいわゆる芋とは少し違うようでした。

栄養価が高く、調理すると黒っぽくなるということでしたが、きれいなクリームスープにしてくれました。
食べてみるとくせはないのですが、元気をもらえそうな独特の風味がかすかにします。
3ヶ月くらいが旬ということですが、本当に冬のはじまりにぴったりなスープでした。

先月のスープの日から村田町の麦屋さんのパンを一緒に食べています。
麦屋さんのパンは薪釜で焼いたパンです。
薪釜のパンはそとはしっかりとしているのですが、中はふんわりやわらかで、薪釜の香りがする風味豊かなパンです。
今回は外側にひまわりの種がびっしりついていて、中にはみじん切りのにんじんがはいっているパンを食べました。
ひまわりの種は油っこくておいしいです。

ひまわりのたねのパン

佐藤シェフの今月のコラム8

「新聞を読む」

 わたしは高校をでてすぐに料理の道に進みました。その時はお金もなく、ほとんどの時間を料理に費やしていたため、新聞は読みませんでした。何かを読むといえば、当時はまだインターネットで調べるという時代でもなかったので、神田の洋書専門の古本屋でフランス料理の原書を買って、辞書をひきながら読むぐらいでした。
 それが毎日、新聞を読むようになったのは、シンガポールで大使館の料理長になったからです。現地では日本の雑誌なども売られていましたが値段は3倍ちかくしましたので、日本の情報を知りたいと思うと一日遅れで届く新聞を大使が読んだ後に読むのが一番だったのです。また、大使館で接する人は高学歴の人ばかりで、話題についていくためにはどうしても自分の知識をふやす必要がありました。大使館では3紙とっていましたが、3紙とも隅から隅まで読みました。大使館にいる3年半、そのように新聞を読む毎日を過ごしたことで、今でも新聞を読むことは習慣となり、世間のことがわからないと不安に感じるようになりました。
 今は娘たちにもこども新聞を読ませるようにしています。読む練習にもなりますし、優しく書いてあるとはいえ、最新のニュースが大人の読む物と変わらず詳しく書かれていてとてもためになります。わたしは何かを手に入れたいと思ったり、したいと思うとき、それを手に入れたり実現したりするためには勉強することが必要だと考えています。世界ではたくさんの人がその道の第一線で活躍していますが、そうなるためには他の人よりいろいろな面で努力してきているのでしょう。
 今回は料理のお話から少しそれましたが、わたしの経験からどの分野でも広い世界へでていくためには、若いときに5年後10年後をみすえて学ぶことが大切だと感じています。